美容鍼灸
11月11日韓国のソウル大学病院の講堂で第4回の韓国統合代替療法医学会(International Society of Integrative and Alternative Medicine) が開かれました。
この会は親友の韓国京畿大学(KYONGGI UNIVERSITY)代替医学大学院教授Cho先生が会長を務めています。私はこの学会で The Facial Lifting Method by Acupuncture(美容鍼)をテーマに、講演と実技をしてきました。
実技ではモデルを使って、カメラを通して針を打っているところがスクリーンに映し出されました。美容鍼をするきっかけはニューヨークで流行っているところがあり、東京での美容鍼も取材をしたいと雑誌社から申し出があったときからで、早速プログラムを作り、その効果を確かめていきました。
ゼラニウムロザ(精油)を含むビタミンマッサージオイルで肩、後頚、胸、前頚、顔を20分マッサージ、それから鍼は全身に影響を持つ、足の三里、おへその横の天枢、手の合谷、頭の上の百会から始めていきます。顔には23本鍼を打っていきます。
打ち終わってから15分そのまま鍼を置いておきます。それから鍼を抜き、またビタミンジェルでマッサージをして終わりです。
使う鍼は0.12ミリという髪の毛の細さで痛みはほとんど感じません。10人中6,7人は血行が良くなりリラックスして寝てしまいます。顔鍼に使うツボは顔面神経麻痺に使うツボを基本に使っています。
口の周り、鼻の横、耳の横、目の回りに鍼を打つとリフティング効果がすぐに出てきます。あごのたるみがしまり、目蓋が上がり目が大きくなります。皮膚にハリ、ツヤが出てきます。
真皮、筋肉は疲労すると力のない弱いものになるか、凝って硬くなっています。美容鍼によって疲労した真皮、筋肉に弾力が出てくることによって、リフティング効果、ハリ、ツヤの効果、そして顔の表情が豊かになるのです。
皮膚の大部分を占めるのは真皮で、そのほとんどがコラーゲン繊維からなっています。コラーゲンは10万という大きなタンパク質分子が3本絡まった螺旋構造になっています。
その絡みを強く安定化させる部分はアミノ酸プロリン、リジンがヒドロキシ化し、ヒドロキシルプロリン、ヒドロキシルリジンとなって結合させています。
その際ビタミンCが必要です。だからといってコラーゲンを含むサプリメント、飲料水を入れても役に立ちません。コラーゲンは吸収するときにバラバラに壊れてしまいます。
使えるのはヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジンだけです。ですからコラーゲンの元になるたんぱく質がないとコラーゲンを再生することが出来ません。
美顔はただ美容面だけの効果だけではありません。続けて施術していくことにより、睡眠が取れるようになった、食欲が出てきた、疲れが取れるようになった、やる気が出てきた、生理不順、生理痛が良くなったなどという効果が聞かれます。
顔の神経、筋肉は発生学的にみると腸の上部から分化して作られていることがわかっています。腸の上部は免疫を高める器官ですので、腸から分化し作られた顔を刺激することは体全体の免疫を上げる働きがあるのでしょう。メイクアップなど顔を刺激する時間が長いほうが免疫を上げるのでしょう。
私が鍼灸学校を卒業した32年前は定年を控えて手に職を持とうとした年配の方が多く見られましたが、現在の鍼灸学校の生徒は20歳台の女性が多く見られます。彼女らが美容鍼を医療のひとつの分野として作っていけるのではないかと思っています。


























